[資料 No.15]

文献解説表

標題

エノキタケ抽出物含有食品の連続摂取による内臓脂肪減少効果の検証


著者

堀 祐輔、清水 隆麿、松山 明正、渡邉 泰雄


掲載

応用薬理, 76(1/2), 15-24(2009)


要旨

エノキタケ抽出物のメタボリックシンドロームに対する効果について、二重盲検法による並行群間比較試験にて検討した。30~60歳の健康な男女78人を被験者とし、無作為に(1)対照群、(2)エノキタケ抽出物摂取群の2群に割り付けた。摂取期間は12週間とし、被験者にはエノキタケ抽出物を400mg含有する打錠食品または対照食品を1日4粒摂取させた。
その結果、対照群と比較すると、キノコキトサン摂取群では、体重、BMI、内臓脂肪面積および体脂肪において減少が認められた。また、エノキタケ抽出物は、筋肉を減少させずに脂肪を減少させていた。さらに、エノキタケ抽出物含有打錠食品によって変動したほとんどの測定値について、摂取終了後4週には、摂取開始前の初期値に戻っていった。
他方、試験期間中、全被験者において、有害事象および臨床上問題となる異常は観察されなかった。
結論として、被験食品は代謝を改善し、肥満被験者の内臓脂肪を低減させることが明らかとなった。


目的

エノキタケ抽出物を打錠加工した食品の12週間連続摂取による内臓脂肪減少効果の検証。


具体的手法

•  プラセボ対照二重盲検法にて並行群間比較を実施し、被験者は、BMI、体重、ウエスト周囲径および年齢・性別が偏らないように、無作為に2群へ割り付けた。
•  試験食品は4錠当たりエノキタケ抽出物が400mg含有されているものを用い、対照食品は外観・性状においてエノキタケ抽出物含有食品と区別がつかないように調整した。試験食品あるいは対照食品を1日4錠ずつ12週間摂取させた。
•  被験者には、試験開始前の食習慣、運動および日常の生活習慣を変えることのないように指導した。


結果の要約

対象例数摂取量・期間結果
BMIが25以上、体重95kg以内の30歳以上60歳以下の男性又は40歳以上60歳以下の閉経後の女性○78名
(1)対照群
 (男性29名、女性10名)
(2)摂取群 
(男性28名、女性11名)
○摂取量
(1)対照食を1日4錠
(2)エノキタケ抽出物400mg含有試験食を1日4錠 

○摂取期間
12週間
○CT測定
対照群は摂取開始時と比較して有意な減少は認められなかった。摂取群では摂取12週後に内臓脂肪および全体脂肪面積の有意な減少が認められ、変化量の群間差では、摂取群で有意な減少が認められた。

○体重、BMIおよび体脂肪率
対照群は摂取前後で有意な減少は認められなかった。摂取群では摂取期間中に有意な減少が認められた。また、変化量の群間差では、体重およびBMIにおいて、摂取群で有意な減少が認められた。

○有害事象および診察所見
有害事象発現率に有意な差は認められず、医師による診察・問診の結果、自覚症状、医師所見のいずれにも異常は認められなかった。

対象

BMIが25以上、体重95kg以内の30歳以上60歳以下の男性又は40歳以上60歳以下の閉経後の女性

例数

○78名
(1)対照群
 (男性29名、女性10名)
(2)摂取群 
(男性28名、女性11名)

摂取量・期間

○摂取量
(1)対照食を1日4錠
(2)エノキタケ抽出物400mg含有試験食を1日4錠
○摂取期間
12週間

結果

○CT測定
対照群は摂取開始時と比較して有意な減少は認められなかった。摂取群では摂取12週後に内臓脂肪および全体脂肪面積の有意な減少が認められ、変化量の群間差では、摂取群で有意な減少が認められた。

○体重、BMIおよび体脂肪率
対照群は摂取前後で有意な減少は認められなかった。摂取群では摂取期間中に有意な減少が認められた。また、変化量の群間差では、体重およびBMIにおいて、摂取群で有意な減少が認められた。

○有害事象および診察所見
有害事象発現率に有意な差は認められず、医師による診察・問診の結果、自覚症状、医師所見のいずれにも異常は認められなかった。


まとめ

エノキタケ抽出物含有打錠食品は、BMI25以上の被験者に対して内臓脂肪減少効果を有していることが明らかとなった。特に、体重、BMI、CTによる内臓脂肪面積では、摂取前後の変化量で対照群と試験食品群の群間に有意差が認められ、試験食品の減量効果および内臓脂肪減少効果がより明確となった。一方、血液生化学検査、尿検査および日誌アンケートの結果では、各群とも異常な変動は認められず、長期間の連続摂取による健康への影響はないと考えられた。また、副次作用などの臨床上問題となる有害事象も認められなかったことから、安全性の高い食品であることが確認された。