[資料 No.3]

文献解説表

標題

機能性食品素材キトグルカンの肥満防止効果


著者

片海晟吾、森 正樹、浜屋忠生、栗原昭一、森治樹


掲載

国際食品機能学会誌 FOOD FUNCTION, 2(1), 68-73(2006)


要旨

BMI22kg/m2以上で、イ)総コレステロール200mg/dl以上、ロ)空腹時中性脂肪120mg/dl以上またはハ)空腹時血糖値100mg/dl以上の何れかを満たす被験者に対し、キトグルカンを主成分としたサプリメントを2ヶ月間摂取させた。
その結果、平均体重、BMI、体脂肪の減少が認められ、肥満は改善された。試験開始前上記項目が正常高値の被験者には、肥満の改善とともにコレステロール、中性脂肪、動脈硬化指数、血糖値、収縮期血圧などの低下が認められたが、正常値を示した被験者ではどの項目においても変化が認められなかった。
また、自他覚的有害事象や血液及び血液生化学的有害事象は認められず、キトグルカンを主成分とするサプリメントは、肥満を改善し、効果的でかつ安全なサプリメントである事が明らかにされた。


目的

機能性食品素材キトグルカンの肥満改善効果を明らかにする。


具体的手法

•  顆粒分包形態のサプリメント(キトグルカン150mg含有)を昼食と夕食の前の1日2回、水又は白湯で2ヶ月間毎日摂取させた。
•  試験期間中は、暴飲・暴食又は食事制限を禁じ、新たに又は過度な運動をしないこととした。


結果の要約

対象例数摂取量・期間結果
20歳以上、BMI22kg/m2以上、かつ次のいずれかを満たす者

1) 
総コレステロール値
200mg/dl以上

2) 
空腹時中性脂肪値
120mg/dl以上

3) 
空腹時血糖値
100mg/dl以上
○24名 
(男性17名、女性7名)
○摂取量キノコキトサン150mg配合したサプリメントを1日2包(300mg/日相当) 

○摂取期間2ヶ月間
○体重の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○BMIの変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○体脂肪率の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○体脂肪量の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○中性脂肪の変動
120mg/dl以上群では、試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および2ヶ月目でいずれも有意な減少が認められた。120mg/dl未満群では、ほとんど変化しなかった。

対象

20歳以上、BMI22kg/m2以上、かつ次のいずれかを満たす者
1) 
総コレステロール値
200mg/dl以上
2) 
空腹時中性脂肪値
120mg/dl以上
3) 
空腹時血糖値
100mg/dl以上

例数

○24名 
(男性17名、女性7名)

摂取量・期間

○摂取量キノコキトサン150mg配合したサプリメントを1日2包(300mg/日相当) 
○摂取期間2ヶ月間

結果

○体重の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○BMIの変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○体脂肪率の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○体脂肪量の変化
試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および摂取2ヶ月目で、いずれも有意な減少が認められた。

○中性脂肪の変動
120mg/dl以上群では、試験食摂取開始時から摂取1ヶ月目および2ヶ月目でいずれも有意な減少が認められた。120mg/dl未満群では、ほとんど変化しなかった。


まとめ

食事制限や過度な運動を行わない条件下で、24名の被験者にキトグルカンを2ヶ月間摂取させた後、体重、BMI、体脂肪率、体脂肪量の平均で有意な低下がみられた。また、中性脂肪、総コレステロール、血糖、血圧については高めの被験者で有意な低下が見られ、下痢などの消化器症状や血液及び血液生化学的有害事象は確認されなかった。
以上のことからキトグルカンは肥満予防や生活習慣病の改善に役立つことが期待される。