[資料 No.14]

文献解説表

標題

<腎臓病教室Q and A>
シャンピニオンエキスと慢性腎不全–シャンピニオンエキスが慢性腎不全の進行を抑制-


著者

<編著者>国際シャンピニオン研究会 <監修者>佐中孜


目次

1. シャンピニオンエキスが慢性腎不全の進行を抑制 2. Q and A 3. 患者さんの話4. 学術発表 5. 動物実験の成績


1.シャンピニオンエキスが慢性腎不全の進行を抑制

1987年にシャンピニオンエキスは便臭を消す健康食品として誕生。最近では慢性腎不全の進行を遅らせることができるのではないかとの声も聞かれるようになりました。

2.Q and A

Q.慢性腎不全とはどのような病気ですか?

A.慢性腎不全は、腎臓病を出発点にして下り坂をどんどん落ちていくようなもので、途中の踊り場で休憩するか、わき道を見つけないと終点に着くまで後戻りできません。しかし、そのスピードは食事療法やいろいろな薬物療法で遅くすることが出来ます。

Q.食事療法は大変そうですが、くすりはないのですか?

A.くすりとしては、クレメジンがあります。また、クレメジンに似た作用があると期待されるのがシャンピニオンエキスという名前のマッシュルーム抽出物です。シャンピニオンエキスは、腎不全の進行を進めてしまうような毒素が体の中で出来ないようにすることで進行を遅らせます。

Q.シャンピニオンエキスはどのようにして作るのですか?

A.シャンピニオンエキスは特許抽出法により生マッシュルームから抽出したエキスです。製造工程は、原料であるマッシュルームを抽出し、この抽出液を冷却、ろ過、濃縮し、もう一度ろ過して、ホットパック充填後、殺菌が行われます。

3.患者さんの話

・山本李さん(東京都・24才):食事療法に1日2gのシャンピニオンエキスの使用を始め、3.66mg/dLの血清クレアチニン値が、使用中は上昇傾向が止まり、3.5mg/dL前後を維持しています。進行速度が遅くなり、透析療法に突入する難を逃れ、今は半年近く経っています。

・中山奈子さん(神奈川県・40才):シャンピニオンエキス使用前5ヶ月間の血清クレアチニン値は6.2~6.7mg/dLの状態が続いていました。ところが1日2gのシャンピニオンエキスを飲むようになると、使用とともに低下し、5ヵ月後には5.0mg/dLにも下がりましたが、止めたらまた数値が上がってしまい、シャンピニオンエキスの効果を痛感しています。他

4.学術発表

第29回日本腎臓学会東部学術大会(総合病院取手協同病院院長の椎貝達夫先生)、第42回日本腎臓学会学術総会(東京女子医科大学医学部付属腎臓病総合医療センター教授の二瓶宏先生)でシャンピニオンエキスの有効性が報告されています。また、海外でも1999年8月の国際人工臓器学会(ニューヨーク州立大学のフリードマン先生)において慢性腎不全の進行抑制に有効であると述べています。

5.動物実験の成績

兎を使った実験で、シャンピニオンエキスを与えると動物性蛋白質のトリプトファンをもとに発生する悪臭源のインドールの血中濃度が数時間で完全に消滅させる効果があることが、麻布大学獣医学部小泉教授により学会誌で発表されています。インドールなどの悪臭腐敗物質を取り去ることが腎不全の進行を抑制することになるのです。